年次要望書をはじめとするアメリカからの圧力で、規制緩和・法改正が進められた具体例としては以下の5つがあるようです。
・郵政民営化
・建築基準法改正
・商法(会社法)・会計基準
・独占禁止法・官製談合防止法
・司法制度改革と弁護士業務の自由化
それぞれの法改正等までの動きを整理した資料がネットで引っかかったので投稿します。
1.郵政民営化に関する米国の要望
◎1996年11月15日 『日本政府に対する米国政府の要望書』
米国政府は、日本政府が以下のような規制緩和及び競争促進のための措置を取るべきであると信じる。
・郵政省のような政府機関が、民間保険会社と直接競合する保険業務に関わることを禁止する。
・政府系企業への外国保険会社の参入が構成、透明、被差別的かつ競争的な環境の下で行えるようにする。
◎1999年10月6日『規制改革要望書』
米国は日本に対し、民間保険会社が提供している商品と競合する簡易保険(簡保)を含む政府及び準公共保険制度を拡大する考えをすべて中止し、現存の制度を削減または廃止すべきかどうかを検討することを強く求める。
◎2003年10月24日『年次改革要望書』
米国政府は、2007年4月の郵政民営化を目標に、小泉首相が竹中経済財政・金融担当大臣に簡保・郵貯を含む郵政3事業の民営化プランを2004年秋までに作成するよう指示したことを特筆する。
◎2004年10月14日『年次改革要望書』
米国政府は日本政府に以下の方策を取るように強く求める。
・郵便保険と郵便貯金事業に、民間企業と同様の法律、規制、納税条件、責任準備金条件、基準及び規制監督を適用すること。
・特に郵便保険と郵便貯金事業の政府保有株式の完全売却が完了するまでの間、新規の郵便保険と郵便貯金商品に暗黙の政府保証があるかのような認識が国民に生じないよう、十分な方策を取る。
・日本郵政公社の金融事業と非金融事業の間の相互補助の可能性を排除する。
・新規の郵便保険と郵便貯金が、その市場支配力を行使して競争を歪曲することが無いよう保証するため、独占禁止法の厳格な施行を含む適切な措置を実施する。
2.建築基準法
1989年5月 スーパー301条対日発動(スパコン、人工衛星、木材)
1990年6月 村田大使のヒルズ通商代表宛書簡(仕様規定→性能規定)
1995年1月 阪神淡路大震災
1995年11月 建設省が建築審議会に法改正を諮問
1997年3月 建築審議会が答申「仕様規定」→「性能規定」
1998年6月 建築基準法改正
3.商法(会社法)・会計基準
1997年10月 合併手続きの簡素化
1999年10月 株式交換制度の導入
2001年3月 有価証券の時価会計導入
2002年3月 持合株式等の時価評価
2003年3月 固定資産の減損会計導入 → 2006年3月期に延期
同 年 4月 商法改正、米国型企業統治(社外取締役制)を導入
2005年?月 新「会社法」、通常国会で成立見込み(三角合併解禁は一年凍結)
4.独占禁止法・官製談合防止法
1986年5月 ヤイター通商代表、関西国際空港PJの国際公開入札要求
1988年9月 公正取引委員会、 関西国際空港PJで排除勧告
1989年9月 宇野・ブッシュ合意→日米構造協議
2001年4月 独禁法違反に対する差止請求制度(民事救済制度)導入
同 年 7月 官製談合防止法公布
2004年10月 新潟地検、新潟市幹部を逮捕(官製談合防止法で初の官側刑事責任)
2005年4月 独占禁止法改正案、通常国会で成立見込み
5.司法制度改革と弁護士業務の自由化
1994年6月 経済同友会『現代日本社会の病理と処方』で司法改革を提言
1999年7月 司法制度改革審議会が発足
2001年6月 司法制度改革審議会が最終意見書
6月 弁護士法改正(法律事務所の法人化)
12月 内閣府に司法制度改革推進本部を設置
2003年7月 弁護士法改正(弁護士業務の自由化)
裁判迅速化法が成立
2004年4月 法科大学院が開校
5月 裁判員法が成立
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